健康診断で血糖値が高いことを指摘されても、自覚症状が無いため放置してしまう方がいます。
今回は、糖尿病で起こる恐ろしい糖尿病合併症について説明します。
糖尿病は「高血糖状態」の病気ですが、高血糖は血管をボロボロにしてしまい、ボロボロの血管によってさまざまな合併症を来たし、特に恐ろしい3大合併症を引き起こしてしまいます。3大合併症により取り返しのつかない最悪な事態になってしまうのです。
糖尿病の3大合併症
・糖尿病性網膜症:失明(年間3,500人以上)
・糖尿病性腎症:人工透析導入(年間13,000人以上)
・糖尿病性神経障害:足の切断(年間3,000人以上)
その他の糖尿病合併症
・動脈硬化性疾患(心筋梗塞、脳梗塞など)
・歯周病
・感染症
・認知症
ところで、「糖尿病合併症は糖尿病を放置することや、ちゃんと治療していないから起こるのでしょう?」と考えがちですが、そうではありません!
下の図のように、確かに糖尿病の検査項目であるHbA1c値が高くなれば高くなるほど、糖尿病合併症の発症数は増えていきますが、HbA1c値による糖尿病の診断基準である6.5%を下回っていても、糖尿病合併症は発症しているのです!

取り返しのつかない状態にならないため、健診結果でHbA1c値が異常値であれば直ちに医療機関を受診し、HbA1c値が正常範囲内であっても、直ちに生活習慣を見直して運動を開始するなど糖尿病の発症・進行を予防することがとても大切なことなのですね。
参考文献
1)Stratton IM et al.: Association of glycaemia with macrovascular and microvascular complications of type 2 diabetes (UKPDS 35): prospective observational study. BMJ, 321: 405-412, 2000.