糖尿病予備群と言われたら…

 健康診断で血糖値が高めであっても、糖尿病を疑われる前段階である「糖尿病予備群」と言われても、自覚症状が無いことで「特に何もする必要はない」と放置してしまう方がいます。

 

 確かに、そう考えても無理はありませんが、糖尿病予備群の段階ですでに身体に変化があらわれているのです!

 今回は、糖尿病予備群と言われたらどうすれば良いかについて説明します。

 

 糖尿病は「高血糖状態」の病気ですが、高血糖は血管をボロボロにしてしまい、ボロボロの血管によってさまざまな合併症を来たし、特に恐ろしい3大合併症を引き起こしてしまいます。3大合併症により取り返しのつかない最悪な事態になってしまいます。

 

 糖尿病の3大合併症

・糖尿病性網膜症:失明(年間3,500人以上)

・糖尿病性腎症:人工透析導入(年間13,000人以上)

・糖尿病性神経障害:足の切断(年間3,000人以上)

 

 でも、それは「糖尿病」と診断された人だけでしょ!と思われがちですが、

実は、糖尿病の検査項目であるHbA1c値が糖尿病の診断基準である6.5%を下回っていても、糖尿病合併症は発症しているのです!

 では、糖尿病予備群と言われたらどのようにすれば良いのでしょうか?

一言で言えば、生活習慣を変えること!に尽きます。

実際、日本人のデータにおいて、生活習慣を改善しなかったグループと改善したグループで、体重が減少(-2.18kg)し、糖尿病の発症リスクを67.4%も下げることができたのです。

 

 「具体的にどのように生活習慣を変えれば良いのか?」

という問いに対しては、基本的に以下の5つの見直しがスタートとなるでしょう。

 

  • 食事は腹八分目でやめる
  • 野菜を積極的に摂取する
  • 散歩などの運動を少しずつでも始める
  • 体重を5~10%減らす
  • 禁煙する

 

 以上の5つの見直しから始めることで、糖尿病の発症リスクを下げ、糖尿病を予防することで薬を飲まなくて済み、医療費コストも下げられます。

 

「思い立ったが吉日」です。早速始めてみませんか!

 

参考文献

1)Stratton IM et al.: Association of glycaemia with macrovascular and microvascular complications of type 2 diabetes (UKPDS 35): prospective observational study. BMJ, 321: 405-412, 2000.

2)Kosaka K et al.: Prevention of type 2 diabetes by lifestyle intervention: a Japanese trial in IGT males. Diabetes Res Clin Pract, 67: 152-162, 2005.