外出時の活動量をお話しする前に確認していただきたいことがあります。
それは「靴」です。靴を履いた時、足の親指の先や小指の外側を触ってみて少し余裕がある靴を履いていますでしょうか。
何故かというと糖尿病の合併症の一つに神経障害があります。これはしびれによって感覚を鈍らせます。痛みの感覚も鈍らせるため、足に合っていないサイズの靴を履いても気づかず、知らず知らずのうちに怪我をしてしまうことがあります。
そしてお風呂に入られた時は体に傷がないか毎回確認してください。傷の早期発見は感染症を予防できます。特に足は要注意です。
本題に入ります。糖尿病の人にとって活動性を向上させていくことは非常に良いことです。
糖尿病ガイドラインでは運動療法を取り入れる時間がない場合でも、階段を使う、通勤時に歩行するなど、日常生活の中に運動を取り入れること¹⁾、と示されています。
以下のグラフはメタアナリシス(複数の研究)の全死因死亡率に対する毎日の歩数の影響²⁾を表したものです。縦軸が死亡率1.0が平均値、横軸が歩数、赤が60歳以上、青が60歳未満の値となっています。明らかに歩数が多い方が死亡率が下がっているのがわかりかと思います。

このグラフを見て「明日は少し多めに歩いてみようかな」と思われた方は、スマートウォッチやスマホアプリで歩数や移動距離を計ることをお勧めします。そこからおよその消費カロリーなどが簡単に調べることができ、糖尿病ガイドラインでも機器の使用を推奨、一日約1万歩程度が適当である¹⁾と記されています。。
歩いた時間から消費カロリーを計算すると、例えば体重60㎏の人が1時間ウォーキングすると
エネルギー消費量[kcal] = 1.05 × (運動強度[METs] × 時間[h]) × 体重[kg]
1.05×3METs(散歩)×1時間×60㎏=189kcal
とわかります。
歩くことで死亡リスクが軽減できカロリー消費も出来るので、これから外に出る度にこの記事を思い出し歩くことを意識してみて下さい。
スマリハPROではプログラム内で運動をサポートしていますが、日常生活での運動にも目を向け、活動性向上へ働きかけを行っています。
スマリハPROでも歩数計等を持つことを勧めています。もし歩数や距離から消費カロリーなどのフィードバックが難しければセラピストにお尋ねください。皆さんの頑張りに喜んでお答えします。
引き続き高血糖改善のために運動を継続していきましょう。
参考文献
1)日本糖尿病学会 編著 : 糖尿病治療ガイド2022-2023.文光堂.
2)Paluch AE, et al. Steps for Health Collaborative. Daily steps and all-cause
mortality: a meta-analysis of 15 international cohorts. Lancet Public Health.
7:e219-e228,2022.